2022/10/08 20:00
バックカルチャーシステムとの出会い
片岡さんのご実家は、もともと、びわ・ミカン農家だったこともあり、小さいころからお手伝いをしていました。それが嫌で嫌でたまらなかったそうです。
当時は、学校が日曜日しか休みがなく、日曜日になると、畑や出荷を手伝いに行くのが習慣になっていて、やらなくて済む理由を作るために部活に入りました。
「そんな、嫌でたまらなかった農業を今やっているなんてね」
と苦笑いをした片岡さんからは、今現在嫌なことをやっている様子は全く感じ取れませんでした。
家族を養うためには、もっと収入を得なければならないと考え、JAえひめ中央が推奨していた「バックカルチャーシステム」という溶液栽培でブルーベリーを育てることを決意します。
愛媛県は当時、ブルーベリーの流通量(商品を必要な場所へ必要な量だけ運ぶ仕組み)が日本一で、生産したブルーベリーは関東などの消費が主でした。流通で一番嫌がられるのが、腐ってしまうこと。当時「味は二の次、未熟のまま収穫して腐らないものを」というのが常識でした。
一大決心をして、「バックカルチャーシステム」を開始しました。
プランターに“オアシス(通常アレンジ花等に使用される)”を細かく砕いたものを敷き詰め、ブルーベリーの苗を植え、溶液にした肥料をたくさんやることで、樹に実がなるには通常5年かかるところが、2~3年で収穫できる栽培方法です。
「本当に短期間で実がなるんよ!」
最初は喜んでいましたが、喜びもつかの間、5年で1/3の苗が枯れます。同じ時期に始めた仲間と、肥料やりすぎよね、と話していた矢先でした。バックカルチャーシステムについては、全員が初心者で、原因もわからぬままでした。片岡さんは、これをきっかけに肥料(溶液)をやめ、水と堆肥だけで育てることを開始します。
なんと、ブルーベリーはそれでもちゃんと実ったのです。
店舗情報を投稿中☆Instagramはこちらから↓